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【“ら・し・さ”の終活講座】終活ビジネスの可能性と終活アドバイザーの立ち位置

報告高伊 茂

講師は肘井哲也氏(NPO法人ら・し・さ正会員/トーコー商事株式会社代表取締役社長)。

「私の名前は、略して『肘テツ』」と言って、笑いを取ってから、自己紹介が始まりました。今回の講師の肘井氏は、「NPO法人ら・し・さ」の前身である「NPO法人終活サポートら・し・さ」を13年前に立ち上げた方(初代理事長)です。肘井氏は葬儀関連会社を経営されているのですが、当時から、「今後の葬儀は小規模になっていくだろう」と考えていたそうです。そんなときに、ファイナンシャル・プランナー(FP)の資格を取ったのですが、その学習内容は葬儀の前後の手続きなどに役立つものだと気づいて、NPO法人を設立しました。NPO法人を立ち上げたものの、どのように運営しようかと考えていたところ、2代目理事長となる近美枝子氏、現在、終活アドバイザー協会事務局で活躍の高橋希代子氏と出会って協力することになったということです。

 

葬儀社がやっている終活セミナーは上手くいっているのかとよく聞かれるそうです。葬儀は小さくなる傾向だが、日々の葬儀の仕事をこなすことに手いっぱいでなかなか終活まで手が回らず、たまに終活セミナーを行うくらいというのが実情で、葬儀業者で本格的に終活をしているところは少ない。そのような中で、「終活ならイズモ」といわれるようになった互助会が浜松にはあるそうです。

 

また最近は、生命保険会社が終活を研究しているので、生命保険会社が終活の軸になるかもしれません。終活に関しては、お寺も関心を示し新しい動きをしています。そんな中、「暮しの手帖」が広告をとらないで中立の立場を保持しているように、正しい情報をわかりやすく説明できる中立の立場の人を必要としている時代です。悩みを整理してあげて専門家につなげる人が必要だと、肘井さんは強調します。

肘井さんは供養コンシェルジュ協会を設立し、供養コンシェルジュという資格を作りました。供養に関連しては、たとえば改葬について寺墓であればお寺の了解が必要だということ、このときは離檀料が請求されることがあるが、この離檀料というのは最近できたものであること、などのいろいろな知識が必要です。しかし、資格や知識があっても、収入に繋がらなくてはサービスを続けていくことはできないとおっしゃいます。

 

終活関連では、他にもいろいろな動きがあります。

たとえばクラブツーリズムでは、終活・エンディング関連の講座や旅行を企画・運営しています。お客様がいっぱい集まっていて、埋葬関係では樹木葬・海洋葬の見学ツアーの人気が高いとのことです。墓石会社が手元供養を行い、仏壇のはせがわが納骨堂の運営を行うなど業容拡大している企業も少なくありません。先日、エンディング産業展が開催され、約300社が出展していたそうです。

 

なお、「ら・し・さノート」のようなエンディングノートをいきなり書くのが難しい人のために、「まんだらエンディングノート」とか「Happy Ending カード」などのツールが出てきています。

 

今後の終活ビジネスの可能性について。キーワードは「家族」と「地域」。家族は、先祖や子孫を含んだ概念で、その人の歴史を知らなければ供養について理解できない。終活アドバイザーは地域抜きではできない。時の流れと家族と地域への帰属意識、「いざというときに助けてくれる仲間は誰か」がテーマとなります。

 

終活アドバイザー講座で学ぶ内容は、生前と死後、全体の知識が必要で、FPの知識に近いものです。また終活のアドバイスには、経験値がものをいうので、終活アドバイスは70歳過ぎても活動できる素晴らしい活動です。

世の中は、CSR(企業の社会的責任)からCSV(共有価値の創造)に移っているため、次世代のために、最後までお役に立つよう活動することが大切。このような観点から、終活アドバイザーの活躍の場はたくさんあるということです。

 

終活アドバイザーとしては、良い情報、本物の情報を収集し提供していくことが大事です。

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