イベント情報

イベントレポート

11 月ら・し・さサロン 『納棺師が伝えたい!お葬式のことと模擬納棺式』

報告三谷ますみ

開催日時:2022年11月30日 14:00~16:00

会  場:東京ボランティア・市民活動センター 会議室A、B

大切な人の死に直面したときに、遺族の気持ちは混乱します。人の気持ちはスイッチをON、OFFするように簡単に切り替えられるものではありません。古代の日本で行われていた葬送儀礼「殯(もがり)」は長い時間をかけ死を確認し受け入れていくものでした。故人の死を受け入れられるようになるためには「殯」の時間を持つことが必要でしょう。

納棺式を行うことで残された遺族は、「亡くなった人と、きちんとお別れができた」という実感が持てます。ネガティブになりがちな遺族の心を故人との思い出や別れの儀式が支えてくれます。納棺式は、今の時代の葬儀における「殯」の時間といえるでしょう。葬儀の参列者のそれぞれの立場で、「亡くなった人と、きちんとお別れができた」という実感を持っていただけるようにと、納棺師はいつも心掛けているそうです。

納棺師は遺体のプロフェッショナルです。亡くなられてから火葬されるまでの期間、湯灌、エンバーミングなどの知識を活用し、葬儀当日までご遺体の維持・管理を行います。ご遺体のそのままの顔と納棺師がメイクした顔の写真を並べて見せてくださいました。

病み衰えたり、手術の後が残った姿でのお別れよりも、その人らしさが残っているメイクされた顔でお別れがしたい!との声が聞こえてきました。

【模擬納棺式】

模擬納棺式では、納棺師の方の浴衣から仏衣への着替えの美しい所作に見とれました。

仏衣に着替え終わると、身だしなみを整え、参加者が手を添えて死への旅支度をして、最後に納棺です。皆で棺に納めました。

お花、副葬品を入れ、棺のふたを閉じました。なお、副葬品については燃えないものなどはいれらませんので、葬儀の担当の方に尋ねるようにしてください。

 

 

【参加者の声】

・実際の葬儀はあわただしく過ぎ、何をどうしたのかの記憶がない方が多いのですが、事前にこのような模擬納棺式を受けていると、心構えができる気がします。

・葬儀のことを学べました。

【講師プロフィール】

納棺師
宮﨑敦志氏 業界歴20年以上、10,000人強の納棺にかかわったベテラン納棺師です。
みやざきメイクLaBO、えんたま 代表として活躍。

サポート納棺師
丸山裕生氏 納棺師専門会社に入社、その後独立して、メイク講習会なども開催。納棺師歴19年。
大森明子氏 納棺師の育成、エンゼルケア講師などとして納棺技術を伝える活動をしている

ページトップに戻る ▲