イベント情報

イベントレポート

2023/9/9 NPO法人ら・し・さ 創立20周年記念講演会

報告

開催日時:2023年9月9日(土)14:00~17:00

内  容:

1.理事長あいさつ
2.来賓あいさつ
3.「ら・し・さの歩み」20年
4.記念講演

前座:落語 「三途の川の渡り方」 介護亭楽珍 氏
「最後まで目いっぱい生きる」 緩和ケア医 萬田緑平 氏

司会:石原敬子(ら・し・さ理事)

1.理事長あいさつ(理事長 若色 信悟)
20年前にスタートし、人生後半期を「自 分らしく」生きるための情報を提供してきた私たちは、創設翌年にライフプランに根差し たエンディングノートを開発し、この分野で の基本を築き上げました。時間が経つにつれ、「終活」という言葉が広まり、2016年 には終活アドバイザー協会を発足させ、現在では約4,300名の協会認定終活アドバイザーを擁しています。

人生の後半期を安心し て充実したものにするためには、これからも 社会に対して積極的に理解を求め、終活アド バイザーの認知度とブランド力を高めてい く必要があります。これまでのご支援に深く感謝し、今後ともご指導とご鞭撻を賜り、信用と信頼の団体としてさらに前進していくことを心から願っています。

2.来賓あいさつ(日本ファイナンシャル・プランナーズ協会専務理事、千葉商科大学教授 伊藤宏一氏)

創立20周年おめでとうございます。「ら・ し・さ」のこれまでの素晴らしい活動に敬意を表します。

ライフプランと資産設計はファ イナンシャル・プランニングの根底ですが、 すでに制度化された若者への教育とともに、さらにシニアに対しても、資産運用の教育と 相談体制の確立が重要な課題となっています。

そのために政府は、中立的で信頼できるアドバイスを提供するための仕組みとして金融経済教育推進機構の設立を目指し、その法案がこの秋の通常国会に上程される見込みです。(注:本法案は令和5年11月20に成立し、令和6年4月1日から施行されます)。

人生後半期の暮らしとマネーに関する情報発信を続ける貴会に期待します

3.「ら・し・さの歩み」20年(副理事長  山田静江)

創設時から運営に関わっていましたが、あっという間の20年でした。

ターニングポイントは2008年に朝日新聞で当会のノート(ら・ し・さノート®の前身である「ラストプランニングノート」)が取り上げられ、全国から多 くの方の注文を受けたこと。

このあと、終活 やエンディングノートが社会に認知されるようになりました。

4.記念講演

前座:落語「三途の川の渡り方」 介護亭楽珍 氏
講演:「最後まで目いっぱい生きる」 緩和ケア医 萬田緑平 氏

講演の前座を務めたのは介護亭楽珍氏、演目は『三途の川の渡り方』です。

ケアマネージャーとしての介護経験を活かした創作落語は、あるあるネタのオンパレードで、会場が笑いの渦となりました。

「死を見つめるということは、そこまでどうやって生きるかを考える。終わりの時間があるから、今の時間を大切に自分らしく生きる」この言葉が正に終活の要点だと、再確認出来ました。

会場が暗くなり、萬田緑平先生が登場。

先生は、在宅緩和ケア医としてこれまで約1400名の看取りに関わってこられました。演題は『最後まで目一杯生きる』です。

ご家族に囲まれ最後に看取られる様子が次々とスクリーンに映し出されました。終末期の患者さんやご家族に悲壮感が無く、それどころか、お互い「ありがとう」と穏やかで暖かく清々しい!先生は、映像を見ながら穏やかな声で次のような事を語られました。

『本来、医療は本人の為のもの。家族の望みや医師の勧めで人生の最終章を決めるのではなく、本人の意思を周りは徹底的に尊重する。死ぬのを手伝うのではなく、生きるのを手伝う。「今まで付き合ってくれてありがとう」と言える時、今、言っておこう。』

逝く人送る人両方が幸せになれる大切な言葉だと気づかされました。
感動の連続で、私も含め大勢の方が涙を流しながら傾聴していました。このご講演は古希を迎えた私にとっての道しるべとなりました。
(ら・し・さ会員 吉田公子 記)

ページトップに戻る ▲