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イベントレポート

“ら・し・さ”の終活講座 第 32回 『金融の基本とグリーフケア』

報告住山 志津枝

日時:2019年06/21(金) 13:40~16:40、TKP 東京駅前会議室 カンファレンスルームにて、 “ら・し・さ”の終活講座 第 32回『金融の基本とグリーフケア』が開催されました。

司会は高井理事、若色理事長の恒例のご挨拶
司会は高井理事、若色理事長の恒例のご挨拶

 

【第1部 】
「もう『実務経験がないから…』とは言わせない、金融アドバイスのトリセツ」
講師 石原敬子 (ら・し・さ正会員)CFP®/終活アドバイザー

高齢無職所帯の貯蓄…は
今、話題の高齢無職所帯の貯蓄…は

 

お客様の持っている金融商品を、今、あるいはこれから、どう持ち続けたいか、どのように閉じたいのか、引き継ぎたいのか?を寄り添いながらアドバイスするのが終活アドバイザーの役割です。
「出し入れのしやすさ」を基準に、「このお金はしばらく使いそうに無いか、すぐに使うのか」を、お客様に問いかけます。もしもご本人が、少しずつリスクの低いものに移行していく必要があると感じているならば、具体的な運用方法は本人の判断に従う事が一番です。終活アドバイザーが主体となってアドバイスするのではなく、ご本人や資産を引き継ぐ方に寄り添う姿勢が大切です。
ネットバンクやネット証券のID、パスワードなど、今知られたら困るが、将来のためには知らせておきたいものは、どの銀行を使用しているかだけでも知らせておくと、引き継いだ人が、判断しやすくなります。

認知症になると放置された預金は?と、石原講師
認知症になると放置された預金は?と、石原講師

 

終活アドバイザーのテキストを改めて振り返る機会にもなると同時に、お客様のライフステージに合わせて金融商品との付き合い方とお客様との付き合い方の心構えをお話ししてくださいました。

【第2部】
「大切な人を喪った(うしなった)グリーフ(悲嘆)とそのケア」
講師:斉藤弘子先生(ら・し・さ正会員)

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人は誰もが、大切な人やものを失った経験が朝日り、悲しみの感情(グリーフ)を抱きます。それを、どうやわらげるのか、どう向き合っていくのか、「死の人称」という視点から「心の終活」のお話をされました。
死には「一人称の死(私の死)」、「二人称の死(大切な家族や愛する人を看取る立場)」、「三人称の死(彼、彼女など一般的な死)」があります。
ワークを通じて「一人称の死」「二人称の死」を考え、話し合うことで、立場が変われば、考え方が変わる体験しました。

1人称の死、2人称の死についてのワークに熱が入ります
1人称の死、2人称の死についてのワークに熱が入ります

 

昔は多世代家族で、家族で死に向き合い、感情を出す場面が多くありましたが、今は核家族化で、どうすれば良いか分からなくなる人が多く、第三者の力を借りたグリーフケアが必要です。
グリーフケアの基本は「傾聴」です。聞いている中で出てくる自分の価値観はいったん棚上げし、相手の言うことをそのまま受け止めて、否定しないこと、安易に励まさないことが大切です。
相手の話を聞き、共感することで人は癒され、「自分を理解しようとしてくれる人がいる」という事に救われます。
終活アドバイザーとして、どう接すれば良いのか分からなかったけれど、とても役に立ったなどのご感想がありました。

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