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イベントレポート

“ら・し・さ”の終活講座 in 大阪 『現代社会における孤独死と無参列葬儀』

報告丹藤 京祐(ら・し・さ正会員)

2020年2月7日に行われた大阪での終活講座に参加しました。今回のテーマは『現代社会における孤独死と無参列葬儀~エンディングノートの活用で社会とつながる~』。私は2018年にら・し・さのメンバーになりましたが、お恥ずかしい話、それほど終活に積極的に取り組めているわけではありません。自分自身の終活に対する意識付けを高めることと会員のみなさんとの交流を目的に参加申し込みをしたものの、受講するまでは正直なところ今回のテーマでどういう話が聞けるのかあまり見当がつけられていませんでした。それだけに、どういう話が聞けるのかという楽しみと私に理解できるのだろうかという不安が混ざっての参加でした。

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高藤講師のご紹介

 

今回のセミナーでは、死後に親族がどなたも参列されずにお経だけで済ませる「無参列葬(講師自身による呼称)」や通夜、告別式を行わずに火葬のみを行う「直葬」について髙藤さんご自身の経験を交えた詳しい話をきくことができました。私自身、どちらの形式の葬儀もなじみのないものだったので、興味深く拝聴し、大変勉強になりました。

無参列葬の説明をされる高藤講師
無参列葬の説明をされる高藤講師

 

髙藤さんはお寺で副住職を務めている傍らで終活に関するアドバイスをされているという経歴の持ち主です。孤独死についてもご自信の経験を色々と話してくださったのですが、死後数ヶ月遺体の存在に気付かれないというケースに複数回関わっておられるなど、話を聞いていると、孤独死は決して他人事ではないのだなという印象を強く持ちました。まだ実例は経験されていないようでしたが、エンディングノートをきちんとつけて見つけてもらいやすいように補完しておけば、孤独死という形で最期を迎えたとしても自分の望む形で周囲に見送ってもらえる可能性は高くなるという点に言及されており、この点には強く共感しました。

ら・し・さノート®
ら・し・さノート®

 

今回のセミナーは、髙藤さんが参加者から質問を受け付ける時間を長めに取られたこともあり、参加者と講師の活発なやり取りが多かったのも印象的でした。参加者の方々は取得した終活アドバイザー資格をどのように活かすかという高い意識を持たれた方が多かったよに感じます。今回のように参加者と講師が双方向でやり取りする時間が多めに取られる形式もお互いの情報交換や思いの共有ができて良いなと感じました。

終活アドバイザーの幟
終活アドバイザーの幟

 

セミナー後の懇親会では髙藤さんや参加者の方とゆっくり話をすることができ、参加者の方々がどのような経緯で終活アドバイザーを目指されたのかを知ることができるなど有意義な時間を過ごせました。知的障害を持ちながらも終活アドバイザーにチャレンジされ資格取得している方がおられるという事実を知ることができ、先天性の身体障害者である自分自身にも刺激になりました。ら・し・さでは「障碍者の親無きあと」にもフォーカスを当てて活動していますが、将来、障害当事者が終活アドバイザーを取得し当事者支援をしていくという姿が実現してほしいと感じます。関西地区では首都圏にくらべてまだ終活アドバイザーの皆さんが交流できる機会は少ないかもしれませんが、セミナーに参加することで、今後、こうした機会を少しずつ増やしていけるように活動できればと感じました。今回は貴重な時間をありがとうございました。

 

以上

 

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